DT-MRIによる脳神経繊維の経路解明に関する研究
Project/Area Number |
17700293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioinformatics/Life informatics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒井 晃二 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 助手 (20379027)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | DT-MRI / DTI / Tractography / Crossing-fiber / Degenerate / Neural Pathway |
Research Abstract |
本研究では、以下2点の研究目標を掲げた。 I.拡散テンソル磁気共鳴像(DTI)から拡散特異領域を抽出し,描画する.また,拡散識別子の組み合わせにより,拡散能の分布を分かりやすく表示する描画システムを開発する. II.脳白質神経線維束類似度評価手法を用いて,正常脳同士および正常脳と患者脳の定量的比較を試みる. 上記2点の研究目標において、得られた結果と残存課題を以下に示す。 (I)固有値分解を必要としない計算速度の大きい「退化テンソル識別子」を提案した.神経線維束の「Crossing Fiber Problem」の部位特定において,DA(T)とDS(T)の組合せを利用する手法が現在のところ有用ことを示した.「ボクセル内分割内挿法」により,ボクセル内でのテンソル分布を詳細に推定することが可能である.この手法を用いることにより,「Crossing Fiber Problem」の中心となる拡散退化位置付近のtractographyを詳細に検討することが可能となる.また、拡散テンソルMRIから得られたデータを解析し,その結果を二次元表示するシステム「DTI-MAPPER」を提案した.DTI-MAPPERは,拡散識別子をユーザが自ら設計することを可能にし,マッピング結果を比較検討することによりその効果を確認することができるという特徴を有する. (II)tractographyによって得られた神経線維束形状を,定量的に評価する手法の実現を目的として、2つの異なる脳MRI撮像データに対して,それぞれtractographyを行うことで2対の脳神経線維束を描出し,両者の形状を比較して類似度を算出するシステムを開発した.また,提案手法を各種データに適用して比較を行うことで,tractographyによる脳神経線維束形状の定量的比較の有効性や問題点について検証し,明らかにした.問題点は,以下の2点に大別された.「tractographyアルゴリズムの改善により克服できると思われるもの」および「tractography手法自体に付随するもの」である.今後の展望として,様々なtractographyアルゴリズムの検証を行い,本論文で挙げた問題点に対する有効性を確かめることが挙げられる.本研究の詳細な内容は、「科学研究費補助金(若手B)報告書 DT-MRIによる脳神経線維の経路解明に関する研究g」(冊子)としてまとめている。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)