Project/Area Number |
17700294
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioinformatics/Life informatics
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
立野 勝巳 Kyushu Institute of Technology, 大学院・生命体工学研究科, 准教授 (00346868)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 神経細胞モデル / シミュレータ / FPGA |
Research Abstract |
連立微分方程式から成る神経細胞モデルを実時間で数値積分し、結果をアナログ出力するLSIを作成することを目的として、17年度から19年度まで取り組みを行った。設計の変更が容易なFPGAを用い、設計プログラムにはC言語を用いた手法を取り入れた。神経細胞として、2変数、および3変数の連立微分方程式で表現されるモデルを採用した。多くの神経細胞モデルを実装することを考慮して、演算のための構成素子数を少なく出来る固定小数点計算とした。 発火特性としてそれぞれクラスI、クラスIIに分類される2種類の2変数神経細胞モデルを実装した。数値積分した結果をD/A変換して出力し、活動電位波形を観測できるようにした。作成した神経細胞モデルの直流電流バイアスを変えて、2種類の神経細胞モデルの発火特性の違いを確認した。固定小数点計算の精度の限界があるため、理論的な発火周波数を忠実に再現することは難しい。そこで、FPGA上の神経細胞モデルの発火特性を理論値に近づけるために、以下の改善を行った。1)固定小数点32ビットのうち、24ビットを小数部に、8ビットを整数部に使えるよう計算順序を考慮。2)可能な限り計算をテーブル化。特に、ナトリウムイオン電流の計算について、静止膜電位付近の小さな電流をできるだけ正確に再現するよう配慮して、アルゴリズムを作成した。これにより、周波数の低い発火も再現できた。 加えて、連続した発火の後、発火を休止するバースト放電型の3変数神経細胞モデルも実装し、実時間で計算できることを確認した。2変数モデルの改善点は、バースト細胞モデルの計算においても重要で、浮動小数点計算の結果に近い発火特性を得るために必要であった。 採用したFPGA回路はサイズが小さく、取り扱いも容易である。実時間で神経細胞モデルの応答が計算できるようになったことで、ダイナミッククランプ等の生理学実験への応用が期待できる。
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