異種生物間の代謝ネットワークの構造比較に関する研究
Project/Area Number |
17700297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioinformatics/Life informatics
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
遠里 由佳子 Ritsumeikan University, 情報理工学部, 講師 (80346171)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 代謝反応パスウェイ / データベース / バイオインフォマティクス / Tanimoto係数 / 類似構造比較 / アライメント / グラフ比較 / MACCS key / 分子系統樹最短経路間題 / 代謝ネットワーク / ネットワーク比較 / 類似構造検索 |
Research Abstract |
本年度は、代謝反応を構成する化合物の構造式に着目し「代謝ネットワークの構造に関する知見を得る」という目的に対して、以下のような網羅的な解析の実現と検証を行った。 まず、構造式の部分構造の定義の一種であるMACCS keyを元にTanimoto係数法に従って、化合物の類似度を導入する試みを検討し、そのシステムを構築した。その結果、フルクトースとマンノースの生合成パスウェイと,ガラクトースの生合成パスウェイにおいて,類似した構造式変化の系列を見ることができた。ここで得られた解析結果は、代謝反応パスウェイにおける進化の仮説の1つである「パスウェイ重複」を確認する上で有効だと考えられる。 次に、異種生物種間の代謝反応ネットワーク構造に基づく系統比較のための解析手法を提案した。この解析手法は、代謝反応を構成する酵素反応に着目し、特定の生物の代謝反応ネットワークをその酵素反応の有無により0と1のビット列で表現する。そして,複数の生物種間の類似度をビット列間の距離として求め、クラスタリングを行う。提案手法を用いて、異種生物種の実際の代謝反応パスウェイのデータを解析することにより、真核生物(動物や植物を含む)や古細菌においては、遺伝子データに基づく系統樹と、代謝反応のネットワーク構造に基づく系統はほぼ同じ結果が得られることと、バクテリアに属する生物は対しては間の遺伝子の水平伝播の影響を確認することができた。そして、クラスタリングを構成する特定の生物種群における特徴的な代謝反応部位を代謝マップ単位で検出することができた。 これらの異性物間の代謝反応ネットワークの構造の差異に関する情報は、遺伝子とは異なった見地、生物の表現型から生物を再分類するという意味で重要な結果と考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)