RNA結合蛋白質Musashiが介する神経幹細胞における翻訳調節の分子機構解明
Project/Area Number |
17700354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
今井 貴雄 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10383712)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 神経幹細胞 / 翻訳 / RNA / 神経系 / PABP / eIF4G / Musashi / タンパク質 / 翻訳調節 / 翻訳開始因子 / RNA結合蛋白質 / 3'非翻訳領域 |
Research Abstract |
神経系幹細胞に強く発現をしているRNA結合タンパク質Musashi1は、mRNAの5'-Capに形成される基本翻訳因子複合体のkey moleculeであるeIF4Gの機能を部分阻害し、自らのRNA結合ドメインにより特異的に結合したmRNAの翻訳を抑制する働きを有する。Musashi1による翻訳抑制は、ショ糖密度勾配超遠心を伴う分画実験により、リボソームの60Sサブユニットのリクルート、すなわち80Sリボソーム形成が阻害されることに起因することが明らかとなった。この際に、40Sリボソームサブユニットの翻訳複合体への参加、すなわちpre-initiation complex形成は正常に形成された。この80Sリボソーム形成阻害は、Poly(A) binding protein (PABP)への結合部位を失ったMusashi1によっては起こらないことから、PABP-Musashi1の相互作用がeIF4Gを介した80Sリボソーム形成を阻害していることが明らかとなった。また、RISCコンポーネントのArgonaut2 (Ago2)とMusashi1が免疫沈降法で共沈降することから、RISCが制御するRNAサイレンシングの翻訳抑制の一端をMusashi1が担っている可能性があることの示唆を得た。同様に、Insulin like growth factor II mRNA binding protein 3(IMP3) とMusasahi1は、免疫沈降法により共沈降する。このIMP3とMusashi1との細胞内共局在を神経系の培養細胞株であるP19細胞を用いて調べたところ、P-bodyと呼ばれるRNA顆粒において共局在することが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)