Project/Area Number |
17700416
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
佐藤 保信 独立行政法人理化学研究所, 前田バイオ工学研究室, 基礎科学特別研究員 (30391965)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 金コロイド / DNAミスマッチ検出 / 表面プラズモン共鳴 / DNA末端塩基対 / ハイドロゲル / ハイドロゲル粒子 |
Research Abstract |
DNA修飾金コロイドを用い、一塩基多型というDNA中の小さな違いを大きなシグナルへ変換することを目指し、固相に固定化されたDNAの界面特性に着目し以下の研究を行った。 1、平面金基板と金コロイドに固定化された二本鎖DNA(15塩基対)間の相互作用を、表面プラズモン共鳴測定装置を用いて測定した。金基板上の二本鎖DNAが完全相補であり、なおかつ金コロイド上の二本鎖DNAも完全相補である時にのみ、高塩濃度下で金コロイドが基板に多く吸着した。また、基板上の二本鎖DNAの末端にある塩基対がミスマッチである時の金コロイドの吸着を詳細に調べた結果、末端の塩基対にグアニン塩基が含まれている場合において金コロイドがわずかに吸着することがわかった。観察された異なる固相に固定化された二本鎖DNA間の相互作用には、塩基のスタッキングが関与していることが示唆された。 2、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、金コロイドを組成とするゲルを円形の型を用いて作製した。未修飾の金コロイドを入れたときには、金コロイドは凝集し青色のゲルができるのに対し、DNA修飾金コロイドを入れたものでは、赤色のゲルを作製することができた。分光測光装置で作製したゲルの吸収波長を確認したところ、乾燥させたゲルでは吸収極大波長が長波長シフトしたが、ゲルを溶液に戻すことによって分散状態に戻ることが確認できた。金コロイドの分散状態を保ったゲルを作製することに成功したが、DNAを加えても大きな応答を観察することはできなかった。ゲルの中では金コロイド間の相互作用が抑制されていることが原因だと考えられる。 1,2より、固相に固定化されたDNAの特性を用いることによって、一塩基の違いというわずかな違いを識別することと、金コロイドを分散させたゲルの作製が可能であることがわかった。
|