Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
1)Diastolic Color Kinesis(DCK)法による拡張動態異常検出の持つ心機能的意味を検討するために、ダール食塩感受性ラットによる高血圧性拡張不全モデルを用いて動物実験を行った。その結果2つのことが明らかとなった。2)まず、DCK法が拡張機能の進行に伴い、一方向性に悪化するかどうかを検討したところ、ラットモデルが代償性心肥大から非代償期へ移行するに伴いDCK法による拡張動態指標であるCK-DIが一方向性に低下した。よって、現在心エコー法に最も汎用されている僧帽弁流入血流速波形比による拡張機能評価の最大の問題点である偽正常化をきたさないことが明らかとなった。3)また、同モデルを用い、降圧をきたさない程度のアンジオテンシン受容体遮断薬の投与により認められる拡張機能の改善をDCK法にて非侵襲的に捉えられるかを検討した。心カテーテル法により求められた弛緩能の指標であるtime constant of LV relaxationは、高血圧性拡張不全モデルにて延長していたが、投薬にて改善していた。この変化を、僧帽弁流入血流速波形比では検出できなかったが、DCK法は検出でき、同法の有用性を示唆した。以上の内容は、2007米国ニューオリンズで開催される米国心臓病学会(ACC)にて発表予定である。4)同時に臨床において、正常症例、糖尿病症例、拡張不全症例にてDCK法を用いて拡張機能を検討したところ、拡張不全症例のみならず、心不全を発症していない糖尿病症例にても拡張機能低下が検出され、糖尿病患者において以前から指摘されている早期の拡張機能障害の存在を検出することができた。
All 2007 2006 2005
All Journal Article (6 results)
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