Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Research Abstract |
本研究では前年度までに我々が開発した多視点カメラシステムを用いて人体の全身動作を撮影し,得られた画像データのみを用いて被験者の体内の骨格や筋肉の動態を推定するためのアルゴリズムを構築することを目的とした. まず,従来開発済みであった被験者の体表面形状を四次元的に再構築する手法を用いて,人体各部のサイズや被験者ごとの解剖学的特徴を非侵襲的に取得した.次に,あらかじめ標準体型を持っ健常な被験者のMRI画像を基に骨格および骨格筋モデルを構築し,多視点カメラにより得られた被験者個別の体表面形状との三次元的なマッチングを行うことで,静止立位における被験者個別の骨格および骨格筋のモデルを構築した.本モデルでは特に全身の各関節部分で骨格モデルを分離して構築することで,関節部分で駆動可能な全身の骨格駆動系モデルを実現した.次に,ここで構築した被験者個別の骨格・骨格筋モデルを,表面形状レジストレーションアルゴリズムを用いて動作中の体表面形状モデルに対して各部位ごとにレジストレーションを行うことで,動作時の被験者個別の関節の動きや筋動態のシミュレーションを全身に対して行うことを可能とした. これまで体表面マーカーを用いて体表面上の数点の位置を追跡する方式によるモーションキャプチャシステムが医学研究やエンターテイメントの分野で用いられてきたが,本研究で開発したアルゴリズムを応用することで,体表面マーカーを用いることなく,体表面上の数点だけでなく体表面全体の形状に基づく体内構造動態の推定が可能となり,より高精度かつ簡便な動作解析を実現可能となる糸口を得たと言える. 今後は本手法を用いた体内構造動態の推定における演算処理の高速化,および複数台のコンピュータを用いた並列処理を実現し,被験者動作時にリアルタイムな動作解析を可能とすることで,臨床での日常的な動作解析に適用可能なシステムを目指す.
|