Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は、日本における高齢者のバランス制御機構の評価および転倒予測の手段として,欧米で開発,研究された障害歩行路の1つであるStandardizeb Walkihg Obstacle Course(以下,SWOC)の可能性を検討することである。 本年度は,これまでの成果を国際学会にて報告した。また,調査対象地域の2つのコミュニティーセンターで開催された健康高齢者体力測定の参加者のうち,協カを得られた高齢者(計102名)を対象に,前年度に引き続きSWOC上の歩行所要時間 (以下,SWOCスゴア)を計測しだ。また,過去1年間の転倒調査を実施し,高齢者の転倒発生状況およびSWOCスコアとの関係性を検討し,以下の結果を得た. 1.SWOCの開発者は,3条件での計測を実施しており,その1つは軽度な遮光条件下での測定である。昨年に続き,本年度も明暗の視覚条件の変化よるSWOCスコアについて再度検討したが,遮光によるSWOCスコアには統計的有意差は見られなかった。このことから,超高齢者を除く地域在住高齢者を対象とした歩行機能およびバランス評価法としてのSWOCスコア計測では,軽微な遮光条件を付加せずとも十分であることが示唆された. 2.本年度はSWOCのコース上に障害物を配した場合と除した場合のSWOCスコア以外に,53名の地域在住高齢者を対象として,コースを障害物の配置毎に4区間に分けた場合の区間タイムを計測した。前年度の健常成人と異なり,障害物の有無によるSWOCスコアに有意差が見られた。また,障害物の有無によって特に歩行時間の差が大きい区間が見られた。 3.転倒調査結果が得られた98名の1/4が過去1年間に転倒を経験していた。転倒経験の有無によりSWOCスコアおよびTimed Up & Goスコアを比較検討したところ,SWOCスコアはTimed Up & Goスコアと高い相関を示すとともに,過去の転倒歴の有無によりSWOCスコアには有意差が見られた。これにより,バランス評価および転倒予測の手段としてのSWOC利用の可能性が示唆された。
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