Project/Area Number |
17700497
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sports science
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
十枝内 厚次 宮崎大学, 医学部, 助手 (80381101)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 老化 / ソマトポーズ / 成長ホルモン / 運動 / グレリン / デスアシルグレリン / 迷走神経 / 代謝内分泌 |
Research Abstract |
本年度は、ラットを長期的に飼育し、グレリン作用の経年的変化を観察した。同一個体においてグレリンの作用は、加齢によるグレリン機能の低下がみとめられなかった。グレリン機能は高齢期においても残存しており、グレリンの分泌量低下がソマトポーズ成因の一つであると考えられる(Mech Ageing Dev, 2007)。さらに老化モデルマウス(SAMP)へのグレリンの投与は、対照マウスに比べてより強い摂食亢進作用を示した。このことから老化による同化作用の低下は、、単に成長ホルモン合成の減少ではなく、成長ホルモン分泌刺激の低下もしくは分泌刺激に対する感受性の低下であることが推察された。これらの研究成果からグレリンの補充が抗老化に機能することが明らかとなった。グレリンの投与は、グレリンのみならずデスアシルグレリンも同時に増大させる。従ってグレリンの薬剤化において、デスアシルグレリンの作用は重要である。デスアシルグレリンは、中枢において摂食亢進に機能し、末梢においては摂食関連の標的蛋白が発現していないことを明らかにした(Enodocrinology,2006)。このことは、グレリンの末梢投与の効果がデスアシルグレリンによって干渉されないことを示しており、グレリン補充の有効性がその動態からも示唆された。一過性運動中におけるグレリンの血漿レベルは、強度依存性に、また時間依存性に減少する。さらに運動終了後に引き続き長時間にわたって低値を示した。これは、運動中は内臓血流が低下することによる分泌低下と異化作用の増大に伴う末梢利用の亢進の可能性が示唆された。また長時間にわたって低値を示したことから、血流が回復した後も、供給と需要のバランスが安静レベルよりも低いところで推移すると考えられる(Hormone Metab Res, 2007)。我々の研究は、グレリンによる代謝調節機構の理解をさらに深めた。
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