文字メディアを利用した読解リテラシーの形成方法に関する研究
Project/Area Number |
17700611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educational technology
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
西森 章子 大阪府立大学, 人間社会学部, 講師 (50294012)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 読解リテラシー / メディア利用 / 説明文的テキスト / 作動記憶容量 / 推論問題 / 中学生 / 就学前児 / 学習プログラム / 作動記憶 / 理解モニタリング教授 |
Research Abstract |
本研究課題では,教育メディアの情報提示様式は,読解リテラシー「テキスト情報をもとに正しく推論する力」に影響を及ぼすのかどうかを検討した。 具体的には,静止画を含む説明文的テキストを学習者に示す場合,一覧提示様式(学習内容を一括して示す)と順序提示様式(学習内容を分割し,少しずつ示す)では,どちらが学習者の「推論する力」を引き出しやすいと言えるのか調べた6情報提示様式として「一覧様式」と「順序様式」,情報提示媒体として「紙」と「パーソナルコンピュータ」,説明文的テキストとして「トイレタンクの仕組み」と「消火器の仕組み」を作成し,大阪府・兵庫県・奈良県の中学生73名を対象に,学習セッションを計画。実施した。学習セッション後におこなったテスト成績を分析したところ,以下の3点が明らかになった。 (1)情報提示様式の違いは,低次の読解リテラシー(情報の再生)には影響しないが,高次の読解リテラシー(情報からの推論)に影響する。特に,情報を少しずつ示す「順序提示様式」により,学習者の推論が活性化するといえる。 (2)情報媒体の違い(紙であるか,コンピュータであるか)は,テキスト理解に影響しない。つまり,紙ベースの学習とPCベースの学習かということは,中学生にとって違いはない。 (3)テキスト理解については,個人の作動記憶容量による影響が大きい。今回の実験的検討では,作動記憶容量による遂行成績差は,情報提示様式によって補償されなかった。従って,個人の認知的特性をふまえながら,さらなる教育的働きかけが必要であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)