Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本研究においては,情報教育授業において学生の疑問を容易に解消するため,WWW上のスレッド型の電子掲示板システムを基本として,(1)講義に関連する重要な情報の自動抽出(2)FAQ自動作成(3)質問に対する自動回答といった機能を備えた授業の補佐的な役割を持つ電子コミュニティ支援システムの構築を試みた.昨年度までの研究成果により,教員の介入を必要とせずに,学生が相互に扶助しながら,疑問を解決していくためには,電子掲示板上において意図的に学生の発言を増やす(学生間のコミュニティを活性化させる)機能も必要であることが判明した. そのため本年度は,昨年度提案したネットワーク分析によって電子コミュニティを視覚化する手法を,特に発言数の多いクラスに適用し,学生間のコミュニティの拡大化のプロセスを明らかにする分析を行なった.その結果,こうした形態の授業においては,一つの大規模なコミュニティから開始するのではなく,学生を複数のグループに分け,教員を中心とした小規模なコミュニティから開始する必要があることが判明した.そこで学生間のコミュニティの活性化の促進のために,下記の二つの機能を考案し,システムの改良を行なった. (1)昨年度実装した学生の発言やその種類(講義に関する情報や雑談)を定期的に観察しながら,発言状況によって自動的に学生に発言を促す機能およびルールの精緻化 (2)ネットワーク分析によるコミュニティの視覚化の結果を利用し,教員および少人数の学生を含んだ小規模なコミュニティから開始し,類似したコミュニティもしくは活性化していないコミュニティと活性化しているコミュニティを結合し,段階的に大規模なコミュニティへと発展させていく機能 今後の課題としては,システムを講義に運用する際において教員の負荷が大きくなってしまったため,教員の負荷を削減する機能が必要であること,また運用方法(特にコミュニティの結合のタイミング)が難しいため,データをさらに収集した上で,システムの改善を行なっていく予定である.
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