Project/Area Number |
17700636
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cultural property science
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
小瀬戸 恵美 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助手 (80332120)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ジルコン / 高麗青磁 / 韓国全羅道 / 電子線プローブマイクロアナライザ |
Research Abstract |
本研究は、火成岩で安定に析出する鉱物のひとつであり、化学反応性が低く、地質学的な変成や変質を受けにくく、また二次的な化成作用によっても変化しにくいジルコンに着目し、ジルコン含有元素の測定・解析をおこなうことによって、陶磁器の原材料産地推定を試みるものである。 平成17年度は、上記の観点から韓国高麗青磁4地域9窯址からでた陶磁片および海底遺跡引揚げ陶磁片の分析をおこなったが、今年度も平成17年度に引続き、他地域の陶磁器胎土中に含まれるジルコンのジルコニウム、ハフニウム、鉄、珪素の測定を行い、含有量比較による分類を試みた。同時に韓国での実際の窯址の調査もおこなった。この現地調査においては、焼成過程におけるジルコン含有元素の変化の有無を確認するために、窯址や実資料のみならず、現代の類似陶磁製作現場における粘土・水ひ後粘土(胎土)・焼成後陶磁など、陶磁器製作における様々な段階の資料を採取した。また、本資料と従来の自然科学的手法との関係を確認するために、蛍光X線分析やICP発光分光法を行い、カリウム、カルシウム、ルビジウム、ストロンチウムなどによる判別分析を試みた。加えて、ICP質量分析法による胎土全体の元素分析に着手し、ジルコニウム・ランタナム比、バリウム・バナジウム比などによる分類作業を行った。 本研究の成果は、本年度、出版される「全南文化財」13号(韓国)、「亜細亜海洋史学報」創刊号(韓国)に論文として掲載される予定である。
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