Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
今年度は下記の研究課題の検討を行った (1)生産、集落遺跡の立地環境を考察するために,名古屋市,庄内川低地,平手町遺跡を対象に地形環壇変遷および花粉分析を行った。その結果,弥生時代では低湿地的環境にあり,照葉樹を主体とする植生が遺跡周辺に形成されていたが,古墳時代になると,遺跡内において河道が形成されるような地表環境になり,地形環境が不安定化した。その後,中世の段階になると,地形環境は一変し,陸化が進展し,生産域が形成されるようになったことが明らかとなった,この現象は,昨年度まで継続して実施してきた近江盆地の地形環境変化と同様の傾向が示された。(平手町遺跡第4次調査報告所収) (2)東アジア地域での比較のため,インド北東部(アルナチャル・プラデシュ州)においては水田および焼畑農耕に起因すると考えられる土地開発過程の補足調査を行い,年代測定試料等の採取を行った。その結果,土地の一時的開発は約3000年前以降から始まり,その後2000年前に以降に集中的な土地開発が行われたことを実証した。(歴史地理学会大会,京都大学生存圏研究所研究集会で口頭発表) (3)日本の沖積平野の遺跡立地との比較検討のため,上記のインド北東部と同様の調査手法を用いて,バングラデシュの氾濫源に立地する集落の形成過程の検討を行い,一部の成果について学会発表した(人文地理学会大会で口頭発表) (4)さらに,日本列島における主要淡水魚の人為的拡大にっいて検討した。その結果,近世以降の人為による集中的な分布域の拡大過程が明らかとなった(前畑・宮本(編著)「鯰(ナマズ)イメージとその素顔」八坂書房) 以上の結果は,論文等の紙媒体のみならず所属組織の個人管理ホームページにおいて一部の成果公表を行った。
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