ライフライン供給停止による発生要因別被害波及構造の解明とその定量化手法の開発
Project/Area Number |
17710150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social systems engineering/Safety system
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Research Institution | Central Research Institute of Electric Power Industry |
Principal Investigator |
梶谷 義雄 (財)電力中央研究所, 地球工学研究所, 主任研究員 (80371441)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ライフライン / 社会経済影響 / リスク分析 / ライフライン防災 |
Research Abstract |
ライフライン途絶による経済影響に関する既往の調査や分析手法の開発状況について,発生要因別(地震,水害,ライフライン単独の供給支障別)に分類を行った.その結果,地震災害時の企業の被害状況を把握する手法や被害からの回復過程を分析するための既往の研究がほとんどないことが明らかとなった.そこで,阪神大震災時に建築研究所が調査した被災建物データの項目に商業及び工業・流通施設分類が存在することに着目し,商業及び工業・流通施設のフラジリティカーブ(損傷度曲線)を作成した.また,新潟県で実施した被災企業を対象とした設備回復状況の調査結果をもとに,投入した労働人口等をパラメーターとした設備回復時間の想定モデルを構築した. 一方,ライフライン途絶時における産業別の操業能力を示す指標としてライフライン途絶抵抗係数(Resiliency Factor)についてさらなる検討を行った.本研究では,愛知・静岡県と新潟県で推計された途絶抵抗係数推計値の違いについて統計学的な検定を行い,両推計値に有意な違いが見られない産業が多いことを明らかにした.これにより,ライフライン途絶抵抗係数が地域特性や被災経験の有無によらず,産業特性を反映した比較的安定的な値であることが分かった.さらに,前年度から取り組んでいる道路ネットワークモデル(利用者均衡配分モデル)と産業連関モデルを組み合わせたモデルの拡張を行った.その結果,災害時の交通混雑や取引先の変更などの交通行動を表現でき,産業被害の波及構造をより明示的に分析することが可能となった.以上の調査・分析・モデル開発を通して,水害時や地震時における産業施設や交通施設の被害・回復状況を考慮したライフライン途絶による産業被害波及構造の分析モデルの構築を行った.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)