Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本研究では,自然力(海岸林)を活用した津波災害のリスクマネジメント手法の開発を目的としている。平成19年度は,実際に海岸林を津波防災対策の一つとして,活用するための検討として,さまざまな現地条件を考慮した海岸林による津波減災効果を解析し,海岸林の津波減災対策活用プランとしての検討をおこなった。まず,具体的な地形条件や海岸林の配置状況等を影響条件として数値計算モデルに取り込み,津波への影響を検討し,現況の津波想定の検討を行った。この結果をもとに,海岸林の造成や補植,砂丘の強化などの条件を仮定した数値計算結果との比較検討から,海岸林の活用にむけての具体的な条件と効果について整理を行った。海岸砂丘や海岸線と平行するような河川とあわせて海岸林を配置することにより,津波に対して複数のライン状の抵抗帯となり津波の持つ流速の軽減効果が特に大きくなることがわかった。また,海岸林などと併せて小規模堤防や盛土により堤防の機能を持つ道路などの人工構造物を仮定し,それらの影響を同時に考慮した津波数値計算により、効果的に津波減災効果を確保する対策プランの検討をすることができた。これらの検討の経過や結果については,津波災害の危険性のある自治体の防災関係や森林管理関係の実務者などから意見をもらい,海岸林の活用に向けての検討項目の検討を行った。本研究における検討の一部は,IUGG2007においてスマトラ南部地震津波の調査とあわせて報告を行った。本研究の詳細の報告は,英文論文にて報告の予定である。
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