ミャンマー・バゴー山地におけるチーク林の生態環境の履歴
Project/Area Number |
17710199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Area studies
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 玲治 Kyoto University, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教 (60378825)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 焼畑 / 土地利用履歴 / 衛星画像 / チーク林 / 地域生態 / 森林利用 / 伐採・火入れ / ミャンマー / チーク / タウンヤ造林 / 土壌有機物 / 農作物間作 / 生態環境 / 土壌養分動態 / 植生動態 / 森林資源利用 / 野火 |
Research Abstract |
今年度は、天然のチークが生育する地域で焼畑を営むカレン集落を対象に、衛星画像解析と現地調査により過去の焼畑土地利用履歴を再構成すると共に、休閑地の植生回復過程を解析した。正規化植生指標(NDVI)を焼畑抽出の指標とし、1989年から2000年までの衛星画像を用いて焼畑土地利用履歴を解析した結果、30-48筆、64.9-197.7haの焼畑推定地が抽出できた。また、休閑地の植生回復過程を論ずるため,過去に切り開いた焼畑地の2005年現在の植生を時間的連続軸に沿って解析した結果,休閑5年目程度で竹林が回復し,竹林に木本が侵入してくる頃の休閑地が再び伐採されていく様子が確認できた。また、休閑年数の等しい焼畑地でも植生の回復状況は様々であり、特に休閑初期には筆ごとのばらつきが大きいことがわかった。この一因と考えられるのが伐採前の植生の違いである。タケが優占する土地を開いた焼畑筆数の割合は、1996年以前が9-15%であるのに対し、2000年以降では25-45%となっており、近年はタケの優占する比較的若い休閑地で焼畑を開く世帯が増えていた。タケ類が優占する植生を伐開した焼畑は、木本類が優占する植生を伐開した焼畑よりも休閑初期の植生回復が早い傾向にあり、伐採・火入れ後のタケ類の旺盛な再生が休閑期の植生回復を早めているものと思われる。本研究によって,S村の焼畑の持続性を考察する上で重要なタケの伐採・再生のサイクルが定量的に把握でき、カレンの営む焼畑によるチーク林の生態環境への影響が確認できた。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)