アメリカ紙幣制度の変遷と同時代アメリカ小説における想像力の相互関係
Project/Area Number |
17720061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
ヨーロッパ語系文学
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
秋元 孝文 Konan University, 文学部, 准教授 (70330404)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | アメリカ文学 / アメリカ紙幣 / 偽札 / Horatio Alger / J.S.G. Boggs / Paul Auster / アメリカ紙幣史 / 紙幣論 / 紙幣 / 地域通貨 / william Burroughs / Benjamin Franklin |
Research Abstract |
アメリカ的立身出世物語の典型とみなされているHoratio Alger著Ragged Dick (1868)が、テクストの表層では「勤勉・努力・節制」といった内面の美徳を唱導しながらも、本当はむしろ外見を変えることの重要性を唱導してしまっているという点を、当時の偽札とのかかわりで論じた「Ragged Dick's Appearance---読むこと、読まれることと社会的上昇」を日本英文学会の学会誌『英文学研究』に投稿、審査を通過し第84巻に掲載された。本研究の19世紀部分の柱となる各論が一本完成した。 8月に渡米。シカゴNewberry Libraryで、Autograph Counterfeit Detectorなどのアメリカの貴重な歴史的資料を収集。イリノイ大学シャンペーン校の図書館で、執筆中の論文「J.S.G. Boggsについて」のためのリサーチおよび論文の執筆、および引き続き、今後の各論の対象となるWonderful Wizard of OzやWilliam Gaddis作品に関する論文を収集。 帰国後、収集した資料をもとに「J.S.G. Boggsについて…紙幣と文学の比較研究のために」を執筆、甲南大学文学部紀要に投稿。本論は当研究の序章となる予定である。 引き続き、次の各論としてPaul Auster著Brooklyn Follies (2006)について、9.11以降のリアリティの変容を「Deception Dollar」というJoke Noteとのかかわりから論じる考察を開始、平成20年度に脱稿して、いずれかの学会誌に投稿の予定。 以上のように2本の論文という形で成果を残し、また今後引き続く研究のための資料も集めることができ、着実な進展を実感している。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)