Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Research Abstract |
本研究の目的は,現代国際法における「自衛権」概念を再構成することによって,その意味を明らかにし,その成果を国際的に問うことにあった。 本研究の3年目である本年度は,昨年度に引き続き,第2次世界大戦以降の国家実行およびそれに関する国際連合諸機関における議論等の検討に着手した。具体的には,国際法における集団的自衛権の位置づけに焦点を当てることとし,戦間期における集団的自衛権の先駆を巡る議論および国連憲章制定過程における位置づけを整理するとともに,第2次大戦後の実行における位置づけを明らかにした。その考察を「ジュリスト」1343号に掲載にた。 こうした研究と並行し,平成18年度の研究によって明らかとなった,歴史的再検討の重要性に鑑み,これまで進めてきた19世紀中葉から国連憲章制定にいたる自衛権概念の展開についての研究をまとめ,東京大学法学政治学研究科に博士学位論文として提出し,受理された。平成20年度中の出版を実現したい。 結果として現代国際法における「自衛権」概念の再構成を完成させることはできなかったが,その歴史的再検討を博士論文という形で結実させるとともに,主要な論点である非国家行為体に対する「自衛権」の行使および集団的自衛権の位置づけについて見通しを立てることができた。
|