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マネーロンダリング規制の理論的・政策的研究

Research Project

Project/Area Number 17730049
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Criminal law
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

嶋矢 貴之  神戸大学, 法学研究科, 助教授 (80359869)

Project Period (FY) 2005 – 2006
Project Status Completed (Fiscal Year 2006)
Budget Amount *help
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywordsマネーロンダリング / 疑わしい取引届出 / 不法収益 / 犯罪収益
Research Abstract

マネーロンダリングへの刑事法的対応、非刑事法的対応、専門家の責任につき、下記のような成果を得た。
【刑事的対応】
わが国はマネーロンダリングにつき、組織犯罪等処罰法などにおいて、原則故意犯の処罰を定めているが、ドイツにおいては犯罪行為等に由来する財産であることを注意に認識せずマネーロンダリングを行った者も2年以下の自由刑若しくは罰金(故意の場合は3月以上5年以下の自由刑)を定め、これは故意犯(財産の由来の点以外の構成要件メルクマール)と過失犯の混合形態の犯罪であると理解されている。もっとも政策的必要性は理解可能だが、罪刑均衡やわが国の刑罰体系からすれば、慎重な対応が必要であると考える。
【非刑事的対応と専門家の責任】
平成18年度、わが国では犯罪収益流通防止法案が検討され、法律会計の専門家のマネーロンダリングに関する責任、届出義務が問題となった。ここでは弁護士が受ける対価が不法収益に当たるかという問題と、守秘義務との関係で届出を義務付けるべきかという問題がある。
弁護士顧問料などは不法収益の規律に従うと考えることが可能と思われるが、具体的な刑事事件での弁護士費用の場合にはどのように考えるべきかは、ドイツなどでも問題となっている。差し当たり、被告人の弁護人依頼権、その政策的な保護という側面が否定方向に働き、不法収益は自由な処分は一切出来ない財産であるという理論的側面、不法収益を利用して高額な弁護士費用を正当化することになる帰結が肯定の方向に働くとの分析を行った。いずれにせよ、それらの調整を図った明確なルールが存在することが望ましいものを思われる。
同じく専門家の責任については、イギリスでも一定の場合には、疑わしい取引の届出義務につき、弁護士に免責を与える判例があるが、それがどの段階から始まるかについては争いがあり、さらに検討を要する。

Report

(2 results)
  • 2006 Annual Research Report
  • 2005 Annual Research Report

URL: 

Published: 2005-04-01   Modified: 2016-04-21  

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