バイオメトリクス認証技術の利用と個人情報の保護

• Project/Area Number: 17730085
• Research Category: Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
• Allocation Type: Single-year Grants
• Research Field: New fields of law
• Research Institution: University of Tsukuba
• Principal Investigator: 新保 史生 University of Tsukuba, 大学院・図書館情報メディア研究科, 准教授 (20361355)
• Project Period (FY): 2005 – 2007
• Project Status: Completed (Fiscal Year 2007)
• Budget Amount: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000); Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000); Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000); Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
• Keywords: バイオメトリクス / 個人情報 / テンプレート / 顔認証 / PETs / プライバシー / モニタリング

Research Abstract

バイオメトリクスが情報セキュリティの確保のための有効な手段として急速に晋及している現状に鑑み、セキュリティ確保のための手段として可用性を維持しつつ確実に本人確認を行うことができる手段として、その社会的受容性の側面に焦点を当てて研究を行った。
また、バイオメトリクスを利用する際の問題を個人情報保護法の規定に基づいて検討した結果、バイオメトリクスを用いた認証システムの実装前に検討しなければならない事柄として、生体情報の「個人情報該当性」、取り扱う個人情報の「個人データ該当性」、システムの稼動に伴い取り扱う個人データの「保有個人データ該当性」等の問題の検討の必要性を明らかにした。さらに、実際に日々の業務においてバイオメトリクスを利用するにあたっては、利用目的の特定や個人情報の取得時の手続に関する問題に関し、システムを構築するためにその仕様を決定する前に、これらの義務を遵守するために必要な対応事項を綱羅的に検討した。
その他、技術的な側面における問題としては、技術的信頼性の問題、利用する確証装置のセキュリティの確保、安全管理措置の評価、利用する技術の標準化などの問題について検討を行った。また実際に確証装置を運用するにあたっても、個人情報の保護からアクセシビリティの確保に至るまで多岐に渡る対応事項について問題点を抽出し、機密性、完全性、可用性を確保した上での運用を行うにあたっては、生体確証の導入に対応した指針が必要となることから、生体確証の実装にあたって検討が求められる課題を総合的に研究した。

Research Products

• [Journal Article] 個人情報保護の本旨 (2007)
  • Author(s): 新保, 史生
  • Journal Title: 憲法研究 38 Pages: 101-119
  • NAID: 40016267676
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] 個人情報保護マネジメントシステムーEU指令の定める十分性の基準との関係を中心に一 (2007)
  • Author(s): 新保, 史生
  • Journal Title: 法とコンピュータ No.25 Pages: 73-82
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] 医薬系図書館と個人情報保護法 (2007)
  • Author(s): 新保 史生
  • Journal Title: 薬学図書館 52巻1号 Pages: 57-64
  • NAID: 40015232468
• [Journal Article] フィルタリングと法 (2006)
  • Author(s): 新保 史生
  • Journal Title: 情報の科学と技術 Vol.56,No.10 Pages: 475-481
• [Journal Article] 個人情報保護法に基づくバイオメトリクスの利用 (2006)
  • Author(s): 新保 史生
  • Journal Title: 情報メディア研究 第4巻第1号 Pages: 55-76
  • NAID: 130000077379
• [Journal Article] ユビキタスメディアの利用とプライバシー保護の限界-個人情報保護との交錯点も踏まえて- (2006)
  • Author(s): 新保 史生
  • Journal Title: 情処研報 Vol.2006,No.5 Pages: 77-84
  • NAID: 110004075734
• [Journal Article] 学術研究と個人情報保護法 (2006)
  • Author(s): 新保 史生
  • Journal Title: 日本化学会情報化学部会誌 Vol.23 No.3 Pages: 87-94
  • NAID: 130000091117
• [Journal Article] バイオメトリクスの利用に関わる法的問題とその対応について(2)-個人情報保護法に基づくバイオメトリクスの利用- (2005)
  • Author(s): 新保 史生
  • Journal Title: JMAマネジメントレビュー Vol.11 No.10 Pages: 62-63
• [Journal Article] バイオメトリクスの利用に関わる法的問題とその対応について(1)-「個人情報保護」にかかわる3つの法的問題- (2005)
  • Author(s): 新保 史生
  • Journal Title: JMAマネジメントレビュー Vol.11 No.9 Pages: 62-63
• [Presentation] 「個人情報保護とプライバシー影響評価」 (2008)
  • Author(s): 新保史生
  • Organizer: バイオメトリックシステムセキュリティ研究会
  • Place of Presentation: 東京理科大学森戸記念館
  • Year and Date: 2008-03-17
• [Presentation] 「ネットワーク時代のプライバシとセキュリティ」 (2008)
  • Author(s): 新保史生
  • Organizer: 電子情報通信学会
  • Place of Presentation: SYD ホール
  • Year and Date: 2008-02-28
• [Presentation] 「バイオメトリクスの現状と今後」 (2007)
  • Author(s): 新保史生
  • Organizer: 情報処理学会
  • Place of Presentation: 東京電機大学神田キャンパス
  • Year and Date: 2007-11-14
• [Presentation] 「プライバシー・個人情報の保護」 (2007)
  • Author(s): 新保史生
  • Organizer: 東京大学 IRT 拠点「コンテンッ研究会」
  • Place of Presentation: 秋葉原 UDX カンフアレンス
  • Year and Date: 2007-07-20
• [Presentation] 「プライバシーとパブリシティ」 (2007)
  • Author(s): 新保史生
  • Organizer: 法とコンピュータ学会
  • Place of Presentation: 弁護士会館
  • Year and Date: 2007-04-04
• [Book] 個人情報保護条例と自治体の責務 (2007)
  • Author(s): 夏井高人・新保史生
  • Total Pages: 396
  • Publisher: ぎょうせい
• [Book] バイオメトリックセキュリティ・ハンドプック (2006)
  • Author(s): バイオメトリクスセキュリティコンソーシアム(編)
  • Total Pages: 611
  • Publisher: オーム社
• [Book] 日本工業規格JIS Q 15001:2006「個情報保護マネジメントシステム-要求事項 (2006)
  • Author(s): 堀部政男監修, 鈴木 正朝, 新保 史生, 齊藤 雄一, 太田 克良
  • Total Pages: 233
  • Publisher: 日本規格協会