Project/Area Number |
17730128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Economic theory
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Research Institution | Gakushuin University (2006-2007) The University of Tokyo (2005) |
Principal Investigator |
清水 大昌 Gakushuin University, 経済学部, 准教授 (10396898)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 経済理論 / 産業組織 |
Research Abstract |
前年度までの研究において、立地-数量競争モデルにおいては、市場の形状を把握することが均衡を求める際に最も重要であることが示唆されてきた。つまり、線形市場(明示的に端点が生じている市場)では中央集積が起こり易く、円環市場(端点が存在せず、どの点も他と比べて特異ではない市場)では企業は離散立地を行いやすいことがわかっている。本年度ではこれを深く理論的そして実証的に掘り下げることに成功した。まず、Ebina, Matsumura, and Shimizu (英文雑誌に投稿中)において、線形市場と円環市場を統一したモデルを作成した。この設定は非常に解析が難し<、円環市場モデルが1998年に紹介されてから10年間、重要性が高いにも関わらず誰も執筆できなかったことからも難易度が分かる。それを地道に解き、均衡ならびに様々な性質を示した。主要な結果の一つとして、ほとんどのパラメータの範囲において、企業は線形市場に現れるような立地を行うことがわかった。つまり、需要の大きさのパラメータと市場の線形・円環度を示すパラメータを所与とすると、円環に近いケースは非常に狭い領域で現れ、線形に近いケースは非常に広い範囲で現れた。 この結果をもって、実際の経済での企業の立地を、企業の輸送費用関数と人口分布を所与として求めたシミュレーション結果と対比した。すると、対象とした10件のサンプルのうち、7件において、実際の企業立地と予想立地が、線形市場を元にした場合には非常に近いことが分かった。それに対して円環市場の方がもっともらしいケースは2件にとどまった。この結果は理論分析よりは中道といえる結果であるが、それを後押しする結果であると思われる。
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