Project/Area Number |
17730177
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Economic policy
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
佐野 博之 Otaru University of Commerce, 商学部, 准教授 (60301016)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2006: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | レントシーキング / 社会的進化 / 利他性 / 集合的行動 / タロック・コンテスト / 進化的に安定な均衡 / 進化的に安定な戦略 / 模倣行動 / コンテスト / 過大消失 / 確率的に安定な状態 |
Research Abstract |
平成19年度は、レントシーキング・コンテストがグループ単位で行われる状況を考察し、利他的な選好が社会的進化の過程を生き残るのかどうかについて研究した。先行研究では、個人単位でコンテストが行われている状況を扱ったものであるのに対して、この研究では、自身が属するグループを超えた利他性とグループ内に限定された利他性といった異なる2つのタイプの利他性を扱った。集合的行動に付随するフリーライドの誘因により、複製動学(Replicator Dynamics)の設定の下で最も不利な状況に立たされるのがグループ内に限定された利他的個人であり、最も有利になるのがグループを超えた利他的個人であることが分かった。結果、グループを超えた利他主義と利己主義が生き残り、グループ内に限定された利他主義は生き残れないことが示された。現在この研究を専門雑誌に投稿するための準備中である。 また、昨年度執筆した"Imitative learning in Tullock contests: Does overdissipation prevail in the long-run"というタイトルの論文を改訂するように、投稿していた査読付き専門誌から要求されており、現在改訂作業中である。この論文は、タロック・コンテストにおいて、プレイヤーが単純な模倣行動に従ったとき、進化的に安定な均衡においてレントの過大消失が起こり得ることを示したが、この均衡の一意性が保証され得ないことが分かった。この問題に対応するために、プレイヤーがより慎重に成功者を模倣するような行動を仮定した。この結果、進化的に安定な均衡は一意に決まることが分かった。
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