Project/Area Number |
17730242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
益満 環 石巻専修大学, 経営学部, 講師 (10347891)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | トレーサビリティ / トレーサビリティ・システム / 水産加工業 / 業務改革 / 牡蠣 / 宮城県石巻地域 / インタビュー調査 / アンケート調査 |
Research Abstract |
平成14年に宮城県石巻地域において韓国産牡蠣偽装(混入):事件が発生し、消費者の信頼を大きく損なう結果となった。そこで宮城県産牡蠣に対する信頼め回復が必要となり、その一方策として生産者から消費者までの一連のフードチェーンにおける信頼性を担保する仕組みである牡蠣トレーサビリティ・システムが導入・稼動している。しかし、これまで事件の当事者である牡蠣パック詰め業者に対し導入・稼動している牡蠣トレーサビリティ・システムの実態を明らかにするような調査研究がなされていない。そのため、本研究では前年度実施した事前インタビュー調査およびアンケート調査票の設計を受けて、牡蠣トレーサビリティ・システムの現状を広く把握するとともに、牡蠣トレーサビリティ・システムの課題を明らかにするためアンケート調査を実施した。調査期間は、平成19年4月26日から平成19年6月14日までで、宮城県内の牡蠣加工業者全54社ヘアンケート調査票を送付し、そのうち34社から回答を得た。 アンケート調査結果から明らかとなった牡蠣トレーサビリティ・システムの現状および課題は以下のようである。 (1)多くの牡蠣パック詰め業者は、平成14年に発生した韓国産牡蠣混入(偽装)事件の教訓から、「消費者に対する信頼」を取り戻すため牡蠣トレーサビリティ・システムを導入し、より一層の「顧客満足度の向上」を得ることを重要な経営課題としている。 (2)約3割の牡蠣パック詰め業者が牡蠣トレーサビリティ・システムの導入に消極的であるが、牡蠣トレーサビリティ・システムの認知度は非常に高く、依然関心は高いと言える。また、アンケート調査期間中に同システムを導入中の企業があり、今後さらに同システムを導入する企業が増えると予想される。 (3)牡蠣トレーサビリティ・システムの導入に大きな障害となっているのが、同システムの導入・維持費用が高いことである。 (4)牡蠣パック詰め業務においては、新鮮な牡蠣を早く安全に包装することが最も重要な作業である。牡蠣パック詰め業者は牡蠣トレーサビリティ・システム導入の可否に関わらず、「安全(衛生)管理体制の徹底」に投力している。
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