Project/Area Number |
17730361
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social psychology
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
杉山 成 小樽商科大学, 商学部, 助教授 (00292087)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | キャリア意識 / フリーター / 平等志向性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、青年の進路決定過程において「フリーター」という選択肢が選ばれる際の心理的要因について解明することである。昨年度に行った文献研究の結果から、この過程に「社会への意識的/行動的関与」が深く関連していることが示唆されたため、本年度はこの点に焦点をあてた研究を行った。 まず、大学生男女を対象に「個人と社会の関係をどうとらえているか」という意識的側面とフリーター生活への賛同の程度の関連についての調査研究を行った。個人-社会志向性尺度に基づき、両尺度の高低によって対象者を4群に分類したところ、フリーター生活に最も親和的な群は、社会志向性が低く個人志向性の高い被験者であった。この結果からは進路決定過程における個人志向-社会志向のバランスの重要性が示唆された。 社会への関与に関する行動的側面としては、アルバイト経験を取り上げ、経験の有無とフリーター生活への賛同との関連を検討した。大学新入生を対象に4月と7月の2回にわたる調査を行った結果、アルバイト経験がフリーター生活への賛同に及ぼす影響は統計的に有意なものではなかった。この結果は、アルバイト経験そのものよりも、それをどう選択し位置づけているかという認知的要因の重要性を示唆するものとして解釈された。 最後に、キャリア意識形成に関する介入的研究の端緒として、集団討論の効果について検討した。フリーター問題に関する講義の後にテーマに関する集団討論を行わせた結果、討論によってキャリア意識が明確化されるという効果が確認された。今後さらに検討を進めた上で発表する予定である。
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