流域環境開発をめぐる専門家と一般住民の対話システムの構築
Project/Area Number |
17730364
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social psychology
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Research Institution | Kyoto University (2007) Mie University (2005-2006) |
Principal Investigator |
永田 素彦 Kyoto University, 大学院・人間環境学研究科, 准教授 (60271706)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 環境デザイン / 科学コミュニケーション / 住民参加 / コンジョイント分析 / 社会系心理学 / 環境開発 / 環境価値 / 合意形成 / 協同学習 / 流域環境 / 環境意識 / 専門家と一般市民 / 対話システム |
Research Abstract |
シナリオアンケートを設計し、実施した。シナリオアンケートは、環境改変をめぐる専門家-住民のコミュニケーションをアンケート形式で実現しようとするもので、(1)環境改変に伴う流域環境の様々な質(環境質)の変化のうち、住民の関心が特に高いものを予備調査で明らかにした上で、(2)複数の環境改変パターンに伴うそれら環境質の変化を、自然科学的指標を用いて定量的に予測し、(3)複数のシナリオ(各環境改変パターンに伴う複数の環境質の変化の組み合わせ)に対する選好を、コンジョイント形式の設問で尋ねるものである。これによって、環境改変がもたらす環境影響の自然科学的知識を適切に伝えつつ、住民がどの環境質の変化を懸念しているのか、どの環境改変パターンが支持されるのかを明らかにすることができる。調査は、2007年10-11月に、北海道雨竜郡幌加内町の住民を対象として実施した。住民基本台帳から無作為抽出した289名に質問票を送付し、163名の回答を得た(回収率56.4%)。コンジョイント分析の結果、環境改変によって影響を受ける環境質のうち、「川・湖の水質」の悪化が最も懸念されていること、「川・湖の水質」や「植物の種類と量」の変化が小さなシナリオの支持率が相対的に高いことが見出された。シナリオアンケートは、当該環境の多くの当事者が低コストで環境デザインに関与することを可能にし、また、環境影響に関する科学的情報を適切に伝えつつ環境変化への意見を明らかにできるものであり、環境デザインにおける住民参加の有効な道具として位置づけることができる。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)