介護者と高齢者との関係構築のための回想法に関する研究
Project/Area Number |
17730405
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical psychology
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
志村 ゆず Meijo University, 人間学部, 助教 (90363887)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 高齢者 / 回想法 / 施設入所高齢者 / 生活写真 / 関係構築 / 認知症 / ライフレビューブック / 介護職員 |
Research Abstract |
研究計画では、生活写真やライフレビューブックを用いて、家族からの情報収集をふまえた個別回想法をおこなった。本研究では、プログラム化に限定せず、自然なかたちでのライフレビューの観察により、高齢者からの否定的な家族像が変化していることがわかった。これは、家族関係を修正するために、意義あるものであった。 臨床心理士により高齢者施設現場における生活写真やライフレビューブックを用いて個別回想法を実施した。十分な情報が得られない場合に限って、家族から得た記録は十分に必要なものであった。本研究では、積極的に家族からの情報収集を行った。臨床的な配慮のもとで施設側の生活相談員にゆだねることとなったが、それを得ることのよって、臨床心理士と高齢者との関係の質は高くなっていった。また、用いる生活写真を限定したものではなく、話を聞きながら、対象者に合わせて収集してゆくことにより、より的確な質問を投げかけ、聞き手と高齢者との関係の深まりが見られた。また、ライフレビューのテーマは「家族」に限定したものではなかったが、自然なかたちでの導入を行った。98歳の女性では、ライフレビューを手がかりにして、家族へのメッセージが多く語られた。多くの言葉は、認知症の症状のために、明確に構成されたものではなかったが、その内容には、高齢者としての現実が含まれており、十分に意味をなすものであると解釈された。家族の思いがそこに語られ、セッションを重ねるにつれて、家族への思いが変化していった。本研究から、回想法により、高齢者の家族への印象が変化し、家族への信頼感が高くなっていたといえる。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)