初期視覚系におけるゲシュタルト的知覚統合に関する研究
Project/Area Number |
17730424
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
石金 浩史 The Institute of Physical and Chemical Research, ニューロインフォマティクス技術開発チーム, 研究員 (30323562)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 同期発火 / オシレーション / 神経節細胞 / 視覚系 / 知覚統合 / ポピュレーションコーディング / テンポラルコーディング / マルチニューロン |
Research Abstract |
神経細胞群によるガンマ帯域の周期的な同期発火(ガンマオシレーション)が脳における情報処理に深く関与していることが示唆されている.発生学的に脳の一部とされている網膜が発達しているカエルを用いた研究成果により,視覚情報が神経節細胞群のガンマオシレーションによって符号化され,実際に脳で解読されていることが,網膜におけるガンマオシレーションの薬理学的操作によるカエルの行動変化によって証明されている(Ishikane et. al.,Nat. Neurosci. 2005).しかしながら,網膜神経節細胞群がガンマオシレーションによって視覚情報のどの様な特徴を符号化しているかは詳細に解明されていなかった.網膜神経節細胞のガンマオシレーションとカエルの逃避行動は大きく連続した刺激が呈示された際に観察できる.そこで,網膜に投影される光刺激のパワーを統制し,刺激布置を変えて連続性のみを操作することでガンマオシレーションが刺激の連続性を符号化しているかどうか検討した.刺激は5×5の格子状に配置された25個の正方形で構成されており,それぞれの正方形を一定の速度で拡大させた.連続条件では拡大終了時にそれぞれの正方形が接合し,一つの大きな正方形を構成するが,非連続条件では各正方形間の距離が長いため,拡大終了時においても正方形が互いに接合しない.多点電極による電気生理実験と行動実験を行ったところ,連続条件では網膜神経節細胞群において強いガンマオシレーションが発生し.逃避行動が誘発されたのに対し,非連続条件ではガンマオシレーションが減弱し,逃避行動の生起確率が有意に低下した.以上の結果により視覚刺激の連続性がガンマオシレーションによって符号化可能であることが明らかになった.
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)