英国の研究評価の大学管理運営への影響に関する研究-日本へのインプリケーション-
Project/Area Number |
17730481
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sociology of education
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
横山 恵子 広島大学, 高等教育研究開発センター, 講師 (20379853)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 認証評価 / 大学管理運営 / 高等教育 / 大学戦略 / 大学組織文化 / アクレディテーション / 教育評価 / 私立セクター / 大学評価 / イギリス / 大学組織 / マネジェリアリズム / 同僚性 |
Research Abstract |
本年度は、日本における機関別認証評価の高等教育機関の組織文化への影響について調査する目的で、(i)文献調査、(ii)準構造的面接調査を実施した。 (i)文献調査 文献は、主として文部科学省、各認証評価機関、事例研究対象機関から入手した。 (ii)準構造的面接調査 準構造的面接調査の目的は、機関別認証評価の影響を受けた結果としての、全学的・部局内の組織文化の変化(e.g.分権化と集権化、同僚制とマネジェリアリズム、研究と教育のバランス)を明確にすることであった。面接調査の協力者のサンプルは、文部科学省大学評価担当者、各認証評価機関長あるいは研究部長、事例研究対象機関の副学長、理事、評価委員長、社会学研究科長と研究科長補佐、理工学研究科長であった。 (i)〜(ii)によって得られた事例データを質的手法を用い分析した結果によると、私立セクターの公共的・私的な性格は、システムレベルの評価国家型コーディネーションへの移行により、曖昧になってきていることが判明した。しかし、個別機関レベルでは、実証研究結果が示すように、機関別認証評価の影響は限られ、システムレベルの評価国家型コーディネーションが及ぼす私立大学Aへの効力に関し否定的な結果がでた。外部評価を積極的に取り入れ、独自に改革を進めてきた私立大学Aは、執行部と部局の関係の変化が部分的には観察されたが、私立大学としての私的な性格や公共性に顕著な変化は観察されなかった。機関別認証評価は学内の質の向上には繋がらない、事務的に手間がかかるだけの「義務」であるという受け止め方が、特に各部局代表者に多かった。 このような分析結果を、Association for the Study of Higher EducationのInternational Forum(カリフォルニア)で発表した。また、研究結果は、広島大学・高等教育研究開発センターの『大学論集』38集に掲載される予定(初校校正・原稿提出済み)である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)