Project/Area Number |
17740072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology (2007) Waseda University (2005-2006) |
Principal Investigator |
阿部 孝之 Kisarazu National College of Technology, 基礎学系, 講師 (70396274)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Navier-Stokes方程式 / Stokes方程式 / レゾルベント評価 / 解析的半群 / 境界値問題 / Sobolev空間 / Besov空間 / Maximal Regularity / 解析学 / 関数方程式論 / 実解析 / 安定性 / 一意性 |
Research Abstract |
非圧縮性粘性流体の運動を記述するNavier-Stokes方程式の研究を、流体の占める領域が二枚の平行な板の間である場合に行った。平行平板間における流れの解析は物理的な問題として重要であり、また数学的立場からいえば境界が有界でない典型的な例である。まさに実解析的方法の発展により数学的な解析が可能となった分野である。 本年度は、Stokes方程式のレゾルベント問題の解をL^∞-空間において評価し、速度ベクトル場の法線方向成分に対して、最良の評価が得られた。また、圧力が望ましい評価を満たせば、速度ベクトル場の法線方向以外の成分も最良の評価を満たすことを示した。圧力の評価については、現在も試行錯誤を繰り返している段階であり、継続の研究課題としたい。上述のレゾルベント評価が成功すると仮定した場合、Stokes作用素がL^∞_σで解析的半群を生成し、全空間の場合と同じく、有界一様連続な初期値に対して滑らかな時間局所解が構成できることを確認した。 次に、平行平板間において、下の板では斉次Dirichlet条件、上の板では非斉次Neumann条件を課したStokes方程式の非定常問題に対する解のmaximal regularityを証明した。無限時間区間まで含めたmaximal regularityを扱っている点が、先行研究との大きな違いである。この結果は現在、論文準備中である。今後はこの結果を基礎として、平板上に存在する非圧縮性粘性流体の自由境界問題の研究に着手したい。
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