Project/Area Number |
17740112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
古荘 玲子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (70373040)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 天文学 / 惑星科学 |
Research Abstract |
平成18年度は下記の研究を行った。 (1)データ解析と論文化 前年度のNASA Deep Impact探査地上観測データを解析し、論文を発表(観測に関しては前年度報告済)。 データ解析の結果、衝突放出物の作るプリュームに高偏光度領域を検出した。高偏光度領域の位置は輝度分布のピークより中心から遠い。すなわち、高偏光度領域を形成する物質は、輝度分布に寄与する物質より速い速度で拡散していったことを示す。中間赤外観測の結果も併せると、彗星核の表層付近に存在した炭素質の塵が衝突により速い速度を得て高偏光度領域を作ったというモデルで説明できる。結果の論文は米天文学会惑星科学部門査読論文誌Icarusに受理された(Fueusho et al., 2007)。 (2)彗星の偏光観測 国立天文台社会教育用50cm望遠鏡に装置を持込み下記を観測した。 (73P)シュヴァスマン・ヴァハマン第3周期彗星(4月末〜5月中旬)、(177P)バーナード第2周期彗星(8月末)、スワン彗星(C12006 M4)(11月頭) (3)(73P)シュヴァスマン・ヴァハマン第3周期彗星のデータ解析と論文化 この彗星は今回帰で微小核を含め50を越す分裂核に崩壊した。観測では5月2日と5月3日に好天に恵まれ、最も明るいC核と直前に急増光したB核の良好なデータを得た。これらを解析し次の結果を得た。 1,400km範囲内での偏光度の平均は、それぞれの核で1%を越す変動と二つの核の間で1〜3%の有意な差がある(誤差は0.1%以下)。B核の偏光度マップでは、5月2日(分裂直後)の中心付近に偏光度の高い領域が認められる一方で、5月3日にはこの高偏光度領域は消滅し平坦な分布となった。一方、C核では、目立った構造は認められなかった。 現在、B核偏光度マップの変化を基に、急増光を伴う分裂後に放出された塵の振舞いをモデル化し、論文を執筆中である.
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