Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
大きく分けて2つの成果があった。1つは宇宙のバリオン数生成のメカニズムに関するものである。超対称性理論においてスクォークやスレプトンで構成される平坦方向場によるアフレック・ダイン機構は、効率よく宇宙のバリオン数を生成できる。このメカニズムが働くためには、インフレーション中に、平坦方向場が大きな期待値を持っていないとならない。通常はケーラーポテンシャルの4次の項を使って出てくる負のハッブル質量項によってこれを達成しているが、この場合以外にも、ハッブルA項によっても大きな期待値が達成でき、より広くアフレックダイン機構が働くことを突きとめてきたが、本年度の研究で、そのハッブルA項をだすケーラーポテンシャルの一般的な形を示した。2つ目は、グラビティーノがもっとも軽い超対称性粒子で、スタウのような荷電粒子が次に軽い超対称性粒子である模型における宇宙論的問題、特に、荷電粒子と軽元素が触媒効果によって束縛状態となり、形元素合成のある種の反応がとても大きくなり、初期宇宙における形元素合成がうまくいかなくなる、というものがある。本年度の研究では、そのような模型には、Qボールが存在するのが自然で、その崩壊によって出来るエントロピーで、スタウの存在量を数百倍薄めることが可能で、軽元素合成がうまくいくことを示した。
All 2008 2007 2006 2005
All Journal Article (8 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results)
Journal of Physics A: Mathematical and Theoretical 40
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Physical Review D 71
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Physical Review D 72
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