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パルスESRによる光合成タンパク質電子移動反応の対称性の解析

Research Project

Project/Area Number 17740222
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Condensed matter physics II
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

三野 広幸  名古屋大学, 理学研究科, 助教授 (70300902)

Project Period (FY) 2005 – 2006
Project Status Completed (Fiscal Year 2006)
Budget Amount *help
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Keywords電子スピン共鳴 / 光合成 / 電子移動 / ヘリオバクテリア / ESR / ENDOR / 光合成系 / ラジカル対
Research Abstract

光合成反応中心ではクロロフィル分子上での電荷分離により生じた電子を高速に光合成膜反対側まで移動させることにより膜の中外に電子-ホール対を生成する。電子移動はピコ秒の間に30-50Åにおよぶ。この短時間での安定した長距離移動はタンパク質特有の機能である。長距離移動は実際にはクロロフフィル分子やキノンなど3,4種の分子を介して行われている。電荷分離直後に生成するホール-電子対では合計スピンはゼロである。しかし数十ナノ秒間残る電子相関のために両スピンは合計スピンS=0、1を形成するが、初期状態がS=0の偏向した分布のために異常なスピン温度を示し、特徴あるESR信号として観測きれる。その場合の電子相関距離は30Åにも及ぶ。スピン相関信号は波動関数の干渉項によって記述され、電子移動の軌跡や電子移動の状態を記述することに適している。光合成反応中心の特徴はC_2対称軸をもった2つのたんぱく質から構成されている構造にある。それぞれクロロフィル2量体分子を初期電荷分離で用い電子移動を行っている。当課題では2つのタンパク質が全く同一(ホモダイマー)完全対称なヘリアバクテリアの反応中心を最も単純化されたモデル系ととらえ研究をすすめていった。研究の過程でこれまで観測不可能であった電子受容体のスピン相関ESR信号を初めてとらえることに成功し、更に特殊な還元条件下でヘリオバクテリアの反応中心が非対称な電子移動を起すことを見出した。これによりこれまで存在、機能が不明であった受容体キノンを初めてとらえることに成功した。これらの成果は論文投稿準備中である。ヘリオバクテリアの反応中心の研究が中心になったが、これは電子移動論、光合成系の進化などに今後の発展も期待できる萌芽的成果である。従って本研究で研究目的とした成果は一定水準で達成できたものと評価できる。

Report

(2 results)
  • 2006 Annual Research Report
  • 2005 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Protons in the vicinity of Mn cluster in photosystem II oxygen evolving complex studied by proton matrix ENDOR2007

    • Author(s)
      Yamada, H., Mino, H., Itoh, S
    • Journal Title

      Biochimica et Biophysica Acta 1767

      Pages: 197-203

    • Related Report
      2006 Annual Research Report

URL: 

Published: 2005-04-01   Modified: 2020-05-15  

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