超伝導体における準粒子の干渉、量子もつれの数理構造に関する研究
Project/Area Number |
17740247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
守田 佳史 群馬大学, 工学部, 助教授 (10292898)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 数理物理 / 情報基礎 / 超伝導材料素子 / 物性基礎論 / ナノ材料 |
Research Abstract |
固体素子で実現される量子もつれの供給源という観点にたち、とりわけその数理構造に注目し、超伝導準粒子の量子干渉効果および関連する事柄について研究をおこなった。とりわけd波超伝導などノード的準粒子の干渉効果について注目してしらべた。そのノード的準粒子が、超伝導渦が動いている状況でどのような輸送現象に帰結されるかに関して結論に至った。具体的にはこの場合でも、拡散型の方程式により現象が記述されることを示した。同時に、その拡散定数、渦のエントロピーを導出した。ここで従来の古典的な結果との違いを考える際に、クーパーペアの構造を反映した『異なったランダウ準位間の混成』を考慮することが本質的である。また対応する実験における留意点なども整理した。一方、ノードのある超伝導体に関しての知見を総説というかたちで現在準備中である。そこでは近年発見された多数の、ノードのある超伝導体のなかで2次元d波超伝導体の正確な位置付けに成功したと考えている。同時にハーフフィルド近傍における多体効果の一般的な帰結として正常相におけるノード的準粒子の発現に関する議論もおこなった。これらの成果はグラファイト層など、より一般のノード的準粒子の物理の研究にもうながる内容であると考えている。このような観点からノード的超伝導準粒子を中心にしたグラファイト層、有機導体までを視野にいれた総合的な立場から研究を推進していく基盤を構築した。具体的には欠陥のモデル化を対称性を基礎にして完成した。これを基礎に今後、局在および、量子ホール効果など強磁場による新しい量子効果を系統的に研究する端緒を見いだした。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)