ナノスケールの非定常流を記述する流体力学の統計力学的検証
Project/Area Number |
17740260
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
|
Research Institution | Nagoya University (2006-2007) Institute for Molecular Science (2005) |
Principal Investigator |
奥村 久士 Nagoya University, 大学院・理学研究科, COE特任講師 (80360337)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 分子動力学 / 非平衡統計力学 / 生体分子 / 拡張アンサンブル / シンプレクティック性 / 液体力学 / 熱流体 / レナード・ジョーンズ流体 / 流体力学 |
Research Abstract |
私はマルチバーリック・マルチサーマル分子動力学法を開発した。この方法は自由エネルギー極小値に引っかかることなく、従来の定温定圧法より広い範囲の構造空間をサンプルできる。マルチバーリック・マルチサーマル分子動力学法を水中のアラニンジペプチドに適用した。これまで分子シミュレーションでは各状態間の部分モルエンタルピー差、部分モル体積差を計算することはできなかったが、私はマルチバーリック・マルチサーマル法を用いて構造の温度・圧力依存性を調べることによりこれを可能にした。その結果はラマン散乱実験の結果と良く一致した。 またカノニカルアンサンブル、定温定圧アンサンブルにおける剛体分子のシンプレクティック分子動力学法を開発した。このシンプレクティック分子動力学法を用いるとハミルトニアンに近い保存量が存在する。そのため従来の非シンプレクティック解法よりも安定にシミュレーションをおこなうことができる。 さらに分子動力学法と流体力学計算の比較もおこなった。小さい系では密度などいくつかの物理量については両者が一致しないことをみつけた。こうして流体力学計算が有効な大きさの系から流体力学計算が破綻する系まで系統的に調べ、流体力学が適用できる大きさの限界を明らかにした。
|
Report
(3 results)
Research Products
(21 results)