キネマティックGPSを用いた余効すべり加速過程の解明と断層面の摩擦特性の推定
Project/Area Number |
17740286
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮崎 真一 東京大学, 地震研究所, 助手 (00334285)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | GPS / 高速サンプリング / 余効変動 |
Research Abstract |
キネマティック測位の結果を用いた断層すべりの時空間発展を推定する研究を行った。最終的な結果は準備中であり、年度内に達成した成果を述べる。 まず、余効すべりのように、すべり速度が時間と共に大きく変化してしまう現象のインバージョンに関して、最適なインバージョン手法を開発した。ベースとなる手法はすでにFukuda et al.(2004)として出版されていたが、今回の新しい手法では、すべりの空間分布の発展も追える形になっている。目標となるキネマティックGPS測位への適用を行う前に、人工的に生成した日毎の測位解に対してこの手法を適用し、それまで用いられてきた手法に比べて高い時間分解能ですべりの時空間発展を追跡できることが示された。さらに実際に房総沖で観測されたスローイベントや2003年十勝沖地震の余効変動に対してこの手法を適用し、特に後者においては、変動の初期課程において、従来の手法より3倍ほど大きなすべり速度が求まった。 つぎにインバージョンの入力となるキネマティックGPSのデータ解析も引き続き行った。こちらは平成17年度にある程度変動のトレンドが抽出できていたが、ノイズが大きく、そのままインバージョン解析に用いるのは困難であった。そこで、GPSデータ解析に用いる確率論的モデルをホワイトノイズからランダムウォークに変更することで、地震直後24時間の変動のトレンドを非常に明瞭に抽出することに成功した。 得られたキネマティック解析結果を用いたインバージョン解析を期間内に終えることが出来なかったが、主要な問題点はクリアされたため、機会を見計らって実行したい。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)