グリーンランド氷床形成・変動に対する高次力学の効果に関する研究
Project/Area Number |
17740301
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
齋藤 冬樹 Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 地球環境フロンティア研究センター, ボストドクトラル研究員 (60396942)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 氷床 / 数値モデル |
Research Abstract |
本年度は申請者が開発を続けてきた氷床流動モデルの開発改良を昨年度に引き続き行った。 昨年度考案した氷床縁辺部の氷厚再現を向上させる数値手法に関して,現実的なグリーンランド氷床の再現実験に適用し,従来の氷床流動モデルによる再現での数値手法に由来する誤差を評価した。また現在気候下での定常解から,全域一様な温暖化を仮定した温暖化感度実験に適用し,再現された温暖化への応答に対する縁辺部の誤差の影響を評価した。一般的な気候モデルによる温暖化実験で得られた,将来に起こりうるとされる温暖化の範囲で,グリーンランド氷床応答の再現が縁辺部の誤差により大きく異なることが判明した。 また高次の氷床力学を導入した氷床流動モデルの国際比較プロジェクト,Ice Sheet Model Intercomparison Project(ISMIP) HOMに参加した。プロジェクト参加を通じて高次力学モデルの振る舞い,特性,改良点などを調査し,モデルの高速化や改良を行った。ISMIP HOMの結果は現在,Benchmark experiments for higher-order and full Stokes ice sheet models(ISMIP-HOM)としてThe Cryosphereに投稿中である(主著者はFrank Pattyn,申請者は共著のISMIP-HOM participantsに含まれている)。 このプロジェクトで提案されている実験は主に理想的な条件下のもので,熱力学も含んでいない。グリーンランド氷床の実験には氷の温度の影響が無視できないため,熱力学の効果を含めた形でモデル改良を行った。高速化などの改良した高次力学モデルをグリーンランド氷床の再現実験に適用した。現実的な氷床適用するには実用上さらに高速化や改良が必要であることがわかった。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)