第四紀における円石藻Emiliania huxleyiの表現形への種内分化
Project/Area Number |
17740337
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Stratigraphy/Paleontology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
萩野 恭子 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 博士研究員 (90374206)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 層位古生物学 / 古環境変動 / 第四紀 |
Research Abstract |
約27万年前に出現した円石藻:Emiliania huxleyiは,8万年前から爆発的にその勢力を拡大し,現在まで継続的に世界中の海洋で繁栄ている.E. huxleyiには,コッコリスの微細構造の違いに基づいて認識できるいくつかの表現形が存在し,その表現形間には遺伝的な違いが見つかっている.さらに,海域によって表現形組成が異なっていることから,E. huxleyiの表現形は古環境(古水塊)示標としても用いられている.8万年前に始まったE. huxleyiの大繁栄と表現形への分化(進化),そして古海洋環境変動との関連を解明するために,本年度は以下の研究を行った. (1) 統合国際深海掘削計画IODP Exp.306次航海によって,北大西洋の北緯40と北緯60度から採取された2本の深海底コア堆積物試料中の高解像度の微化石群集解析を,偏光顕微鏡観察に基づいて行った. (2) 走査型電子顕微鏡・偏光顕微鏡を用いてE. huxleyiのコッコリスの形態観察ならびにサイズ測定を行い,亜寒帯域と温帯域におけるE. huxleyiのコッコリスの表現形組成とサイズ分布の違いを比較検討した.その結果,central areaのグリル構造が欠如したmorphotypeが,8万年より後のみに産出することを発見した.この結果は,E. huxleyiのmorphotypeへの分化が同種の過去8万年間の繁栄に関連していたことを示唆するものである.また,亜寒帯域の堆積物試料からは温帯域に見られない大型(>5μm)のコッコリス化石を多数確認した.
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] First discovery of fossil Nautilus pompilius Linnaeus, 1758 (Nautilidae, Cephalopoda) from Pangasinan, Northwestern Philippines2008
Author(s)
Wani, R., Zepeda, Y.A.M., Hagino, K., Hayashi, H., Kase, T.
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Journal Title
Paleontological Research (印刷中)
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Peer Reviewed
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