Project/Area Number |
17740354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geochemistry/Astrochemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
天羽 美紀 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 博士研究員 (60374211)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | バイオマーカー / 安定同位体 / 古環境 / 古生態系 / 渦鞭毛藻 / 円石藻 / 珪藻 / 古海流プロキシー / 表現型 / 長鎖アルケン / 同位体生態学 / 食物連鎖 / 遊泳細胞 / 休眠胞子 |
Research Abstract |
本研究の目的は、生態系を生物体中の有機化合物およびその有機化合物の炭素・窒素など多元素の同位体比を用いて記述し、それを古環境解析を行う際の基礎情報として提供することである。本研究では、堆積物、懸濁物、生物の各種培養試料について有機物分析を行い、生態系解析手法を確立するとともに、地質記録の解釈方法に関しても新たな視点を生み出すことを目指している。 今年度はこれまで得られた成果をまとめ、2本の論文公表、国内の2件の学会発表および1件の国際学会での発表を行った。また、平成19年度に行った円石藻の培養試料について、引き続き有機化合物およびその有機化合物の炭素同位体分析を行った。このほか、珪藻の培養試料についても分析を行った。この結果、外洋域での一次生産者として重要な円石藻Emiliania huxleyiが表現型の違いによってアルケンの組成が異なっていることが本研究により初めて明らかになった。北太平洋では海流系と表現型が密接に関係していることから、アルケンの組成は古海流プロキシーとして有効であることが明らかになり、新しい古環境指標を提案することができた。また、これまで培養試料が得られていない珪藻のNeodenticula seminaeのバイオマーカー分析を行った。その結果、珪藻バイオマーカーとして利用されているブラシカステロールを生合成しないことが明らかになった。この種は現在の北部太平洋域に優占的に算出する種であるため、この海域においてブラシカステロールが珪藻のバイオマーカーとしては利用できないことが明らかになった。
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