硫黄安定同位体比を用いた大気中硫化カルボニルの物質収支解明
Project/Area Number |
17740356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geochemistry/Astrochemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
豊田 栄 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (30313357)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 硫化カルボニル / 硫黄安定同位体比 / 高感度同位体比測定法 |
Research Abstract |
硫化カルボニル(COS)は大気中硫黄の物質循環において重要な役割を担っている気体状硫黄化合物であり、成層圏においては硫酸エアロゾルの起源物質として、大気の太陽光反射率(アルベド)や下部成層圏でのオゾンの消長などの化学に間接的に関与している。本研究は、COSの硫黄の安定同位体32S、33S、34Sの相対存在度を高感度・高精度で測定する方法の開発、およびこれを指標として、COSの種々の発生・消滅過程の寄与を明らかにし、その物質収支を解明することを目的としている。 本年度は、(1)オフラインで精製したCOSを複式導入装置を用いて同位体比質量分析計に導入、(2)ガスクロマトグラフでオンラインで精製したCOSを連続フロー型同位体比質量分析計に導入、の二つの方法で、34S/32S、33S/32Sを求めるための基礎実験を行った。(1)の方法では、同位体組成が等しい試料間の相対測定において0.05‰以下の精度が得られたが、(2)の方法では同一試料を繰り返し測定したときのばらつきが10‰以上であった。また両者に共通して、34S/32Sと33S/32Sの関係が理論的に予測されるものとは大きく異なっていた。これらの現象について、測定条件、試料量依存性、妨害成分などについて詳しく検討した。また、大気・水などの環境試料を測定するための分析システムの設計・製作を行い、COSの分離・濃縮方法の最適化を行うとともに、太平洋上で大気試料を採取した
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)