Project/Area Number |
17740368
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plasma science
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堤井 君元 九大, 総合理工学研究科(研究院), 助教授 (10335995)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 半導体超微細化 / プラズマ加工 / ナノ材料 / 先端機能デバイス / 新エネルギー |
Research Abstract |
エッチングあるいは半導体薄膜形成用プラズマ内のブラズマー容器壁相互作用による中性活性種、特に中性高次分子ラジカルの発生機構について調べるため、炭素系アイソトープガスと通常のガスの分子質量数の差(=1)を利用し、各種質量分析法によるそれら中性活性種の診断を試みた。代表的な炭素系ガスとしてメタン、四フッ化炭素を用い、以下のような研究実績を得た。_ (1)電子サイクロトロン共鳴プラズマ装置壁に基板ホルダーを設置し、CH_4、C^<13>H_4、CF_4、C^<13>F_4プラズマを発生し、基板と容器壁に膜を形成した。基板温度が室温から200℃付近まで増加するにつれ、膜の堆積速度は増加し、200℃以上では堆積速度は減少した。また水素ガスを添加した場合、膜の堆積速度は数倍増加したことから、水素原子はプラズマ-容器壁相互作用に著しく影響を与えることが分かった。FTIR測定によると、どちらのガスの場合も、得られた膜は水素あるいはフッ素を比較的多く含むポリマー状の低密度膜であり、水素やフッ素はsp^3結合の炭素に多く結合していることが分かった。ラマン分光測定によると、炭素同士の結合はsp^2構造が支配的であり、ラマンシフトの増加とともに背景散乱が増すことから、やはりポリマー状の低密度膜であることが分かった。 (2)アイソトープメタンガスおよび通常のメタンガスプラズマで被膜した容器壁に対し、ArあるいはH_2プラズマを照射し、メチルラジカル等の中性活性種の計測を行った。Arプラズマの場合、壁からのメチルラジカル等の発生はほとんど観察されなかった。H_2プラズマの場合、アイソトープガスで壁を被膜するとほぼC^<13>H_3のみが観察されたのに対し、通常のガスではCH_3のみが観察され、両者の密度はほぼ一致した。以上によりアイソトープガスを用いた場合に質量数差を観察できていること、そしてアイソトープガスを使用した場合にも、H_2プラズマ照射によるプラズマで被膜した容器壁に対し、ArあるいはH_2プラズマを照射した場合、測定系丙の微量な不純物の影響のため、質量数差を十分に判別できていない。
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