Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
レーザーアブレーションプラズマを用いた炭素クラスターイオン源装置を立ち上げ,実際に質量分離実験を繰り返し,装置の実用化の目処をつけることができた.前年度までの研究において,炭素クラスターイオンビームの三次元シミュレーションと実験結果との比較を行い,現有の装置内での予期できない電場構造の変化により,期待するほど効率的な質量分離が出来ないことが問題点として指摘されたが,固体ターゲットの表面状態を積極的に変化させることによりこの問題を最小限にとどめ,さらに従来明らかとなっていなかった,レーザー照射パルス数およびレーザー強度によるビームの動的挙動を解明することで,十分な精度で質量分離したクラスターイオンビームの照射が可能であることが明らかとなってきている.これらはシミュレーションおよび実験の両面から,炭素を主原料とした固体材料についてほぼ明らかとなっており,今後学術雑誌への投稿を予定するものである.さらに,他の固体材料についても今後同様の実験を開始して,解析を行っていく予定である.一般的なレーザーアブレーションの実験として,近年は微細加工などの分野が特に注目されているが,微粒子生成およびその応用の分野においても興味深い現象が未だあることを見いだすことができ,ビーム照射による加工等の完全な実用化まで進めることはできなかったものの,当初の目的のひとつであるイオン源装置としての基本的な特性の理解までを達成することができた.以上のことは大変に有意義であったと考える.
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