Project/Area Number |
17750006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤芳 暁 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (70371705)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 単一分子分光 / タンパク質 / 分光 / 蛍光分光 / 単一分子 / 多光子励起 / 紫外 |
Research Abstract |
本研究課題は「多光子励起による単一タンパク質分光装置の作製」である。本年度はこの研究に対してすべての光学系に反射光学系を用いた低温の顕微鏡を作製し、研究に取り組んだ。本年度中に論文掲載まで至らなかったものの、本課題を遂行するに必要であった「低温で使える反射型対物レンズの開発」および「多光子励起による単一タンパク質の観測」に成功し、論文を投稿および執筆中である。2年間という短い期間のうちに二報の欧文誌に掲載できるような成果が出たということは、本課題がせいこうであったことを物語っている。さらに、分光装置および対物レンズに関するフルペーパーを執筆予定であり、これを合わせると非常に目立った成果であった。 成果の詳細について以下に述べる。(1)「低温で使える反射型対物レンズの開発」について。これまで我々は低温の単一タンパク質分光を色収差の大きい非球面単レンズを用いていた。このため、色収差が小さい近赤外領域でも100nmくらいが使用可能な波長範囲であった。そこで、我々は合成石英で一体成形の反射型対物レンズを開発・製作し、ヘリウム温度下(1.5K)でも可視全域に渡って色収差無く使用可能なことを示した。(2)「多光子励起による単一タンパク質の観測」について。(1)に述べた対物レンズと多光子励起による優位点を活かして、二光子励起による単一タンパク質分光に成功した。用いたタンパク質の蛍光極大波長は約500nmであり、測定が難しい可視域のタンパク質の蛍光を捕らえることに成功した。
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