Project/Area Number |
17750032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
斎藤 雅一 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (80291293)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | スタンナフルオレンジアニオン / スタンノールジアニオン / スタンノール-1,2-ジアニオン / 芳香族性 / スタンノールアニオン / ベンゾスタンノールジアニオン |
Research Abstract |
1.ジベンゾ縮環スタンノールアニオン及びジアニオンの合成と芳香族性の解明 ジベンゾ縮環の芳香族性に対する影響を調べるために、スタンナフルオレンジアニオン1とジスタンナフルオレンジアニオン2を合成し、各種NMR測定、及び理論計算によりその芳香族性を調べた。スタンナフルオレンジアニオン2は予想外に不安定で、その結晶化及びX線構造解析には至らなかったが、各種NMRによる同定に成功した。さらに理論計算により構造の詳細を明らかにし、十分に芳香族性を有していることがわかった。 2.スタンノールジアニオンの酸化反応 スタンノールジアニオン3の反応性を検討する研究の一環として、その酸化反応を試みたところ、スズ-スズ結合形成反応が進行し、初めてのスタンノール-1,2-ジアニオン4の合成に成功した。4のX線構造解析を行ったところ、スタンノール環は平面であるものの、五員環内の炭素-炭素結合交替が見られ、スズ周りは平面構造をとっていないことが明らかになった。シクロペンタジエニルアニオンのスズ類縁体として初めての例となる4は、芳香族性を有していないことが明らかになった。 さらに4をリチウムにより還元すると、スタンノールジアニオン3が再生することがわかった。即ち、スタンノールジアニオン3とスタンノール-1,2-ジアニオン4は可逆な酸化・還元系を構築していることがわかった。 以上の成果は、日本化学会刊行の「化学と工業」誌における特集号「化学のフロンティア2006」に選定された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)