Project/Area Number |
17750088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高谷 光 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (50304035)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | メタル化ペプチド / メタル化アミノ酸 / 超分子ゲル / 超音波 / 多成分連結反応 / 金属集積型分子 / α-ヘリックス / β-シート / ペプチド / 遷移金属 / 触媒ライブラリー / ゲル化 / ナノワイヤー |
Research Abstract |
多数の金属原子の組成や配置、相互の距離を制御して集積化することにより、従来の単核錯体触媒では不可能な高度な分子変換を行うことができる高機能型触媒の開発を目的とした研究を行った。天然由来のアミノ酸であるグルタミン酸の側鎖に金属が化学結合したメタル化アミノ酸をデザインし、それらを連結することによって、ペプチド上に金属が集積化されたポリメタル化ペプチドの合成に成功した。特に、金属としてパラジウムおよび白金の結合したペプチドでは、金属部位とペプチド主鎖の相互作用によって、わずか4残基のペプチドが安定なα-ヘリックス構造を形成し金属がらせん状に配置された3次元構造を実現することに成功した。また、得られたペプチドの有機溶媒溶液に超音波照射を施したところ、溶液が流動性を失いゲル状の固体を与えることを見出した。Spring-8を利用した小角および広角X線散乱実験、走査型電子顕微鏡および原子間力顕微鏡を利用した解析によって、得られたゲル状物は長さ200μm、幅150nmの微小繊維が集合体であり、これらの繊維は上述のペプチド分子が自己集合することによってβ-シート型集積体を形成した結果生成したものであることが明らかとなった。得られたβ-シート集積体では触媒金属となるパラジウムや白金がシート状に規則正しく配列しており、金属同士の共同効果やペプチド集合体の表面状態を利用した高度な触媒反応が可能となると考えられる。申請者はこれらのゲル状繊維を触媒としてπ-アリルを経由する辻-トロスト反応の検討を行った結果、水中で高い触媒活性を示すことを見出した。
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