高分子ゲルの自励振動ダイナミックスに伴うサブミリ網目構造の機構解明とその制御
Project/Area Number |
17750113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
橋本 千尋 関西学院大学, 理工学研究科, 博士研究員 (90368465)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 高分子ゲル / 体積相転移 / コイル-ゴルビュール転移 / 下限臨界溶液温度 / 水和 / 疎水効果 / 赤外分光法 / 量子化学計算 / 非平衡 / スケーリング / 収縮 / 画像解析 / 網目構造 / 光散乱 |
Research Abstract |
いくつかのN-置換ポリアクリルアミドゲルは水中で温度誘起型の体積相転移現象を示し、転移温度以上で収縮する。架橋していない高分子水溶液もほぼ同じ温度で下限臨界溶液温度型の相図をもち、コイルーグロビュール転移を示すことが知られている。研究代表者が、さらにN-置換ポリアクリルアミドの単量体モデル水溶液も下限臨界溶液温度型の相図をもつことに注目し、低分子モデルの合成及び光散乱法を用いた相図の作成を行った。これにより、ゲルの収縮過程で観測される網目ゆらぎと、高分子のコイルーグロビュール転移過程で観測される濃度ゆらぎ、低分子モデルの相分離過程における濃度ゆらぎの比較を行うことが可能になった。また、これまでの.N-置換ポリアクリルアミドの官能基レベルの水和状態については赤外分光法が用いられ、特にC=0伸縮振動領域においては転移に敏感に応答した赤外スペクトル変化が観測されてきたが、その帰属は十分明らかになっているとはいえない。N-置換ポリアクリルアミドの中でも、二級アミドであるポリN-イソプロピルアクリルアミドと三級アミドであるポリN, N-ジエチルアクリルアミドに注目し、これらの低分子モデル化合物であるN-イソプロピルプロピオンアミド及びN, N-ジエチルプロピオンアミドの水溶液中で観測される複数の赤外バンドの帰属を、密度汎関数法による量子化学計算により明らかにした。現在、「Comparison of the hydration state of poly (N-isopropylacrylamide) with that of its monomer unit model by infrared spectroscopy」という題目で、論文を投稿中であり、N-置換ポリアクリルアミドゲルの体積相転移現象、高分子のコイルーグロビュール転移及び低分子モデル化合物の二液相分離現象の三者を比較し、相転移するときの官能基レベルの水和状態がゲル、高分子、低分子ともにほぼ同じ状態であることを報告している。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)