光化学変換系モデル化のための有機二重層フィルムで構成される可視域光触媒の創製
Project/Area Number |
17750118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
阿部 敏之 弘前大学, 理工学部, 助教授 (20312481)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 光エネルギー変換 / 有機半導体 / 光触媒 |
Research Abstract |
我々は有機二重層フィルムを湿式条件の光電極として適用し,光電気化学法によりその特性の理解に努めてきた.例えば,ペリレン誘導体/コバルトフタロシアニン系フィルムをアルカリ水中で光電極として用いると,光発生したホールの電導とカップルした酸素発生反応がコパルトフタロシアニン表面上で起こることを明らかにしている.ペリレン誘導体/コバルトフタロシアニン系フィルムは可視全域の光エネルギーが利用可能な光アノードであり,それに加えて,無機材料系でもほとんど実現していない酸素発生を誘起できるという点が特筆される.また,フタロシアニン/フラーレン系フィルム(光カソード)は上述の系の原理に準じてフラーレン上での還元反応を光誘起できることも明らかにした.その上,フラーレン上に触媒を担持すると,光誘起の水素発生が起こることもわかった.これはフラーレン上で誘起された水素発生の初めての例となった.フラーレン上で起こる水素発生反応は誘導期が存在し,これは活性種の形成と同期しているものと推定されたため,in situの電気化学ラマン分光法により水素発生に対するフラーレンの活性種を詳細に調べ,同定も行った. その他,種々の有機二重層フィルムの作製・探索を行うとともに,光化学変換系モデルの構築に関する検討を行った.現在,フィルムの作製条件・反応条件などを詳細に検討しながら,基礎データを蓄積し,デバイスの最適化を図っている.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)