Project/Area Number |
17750136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
橋新 剛 立命館大学, COE推進機構, ポストドクトラルフェロー (20336184)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | カーボンナノチューブアレイ / 化学気相析出(CVD)法 / NO_2ガスセンサ / 酸化物-CNT複合化センサ / 陽極酸化ポーラスアルミナ / 高感度ガスセンサ |
Research Abstract |
平成18年4月〜平成19年3月31日の研究目標で提示していた、(1)CNTアレイセンサによるNO_2およびNH_3ガスの低濃度検知、(2)CNTアレイセンサにおけるCNTの結晶構造変化にともなう検知特性の評価、(3)金属および酸化物を内包させたCNTアレイセンサの作成および高感度化、の3項目において以下の成果が得られた。 (1)CNTの品質安定度を調べるため、化学気相析出(CVD)法の条件(CNTの成長触媒Ni,Co,Fe,Pt,Pdの種類、エタノール、アセチレン、メタンなどの炭素源の種類、500〜900℃の成長温度、1〜60分の成長時間)の検討を行った。CNTの直径および品質(ラマンによるG/D比が1程度)が保たれる条件は、成長触媒をNiとし、エタノールを625〜700℃で60分間流通させればよいことがわかった。 (2)CNTの結晶構造と5ppm NO_2に対する応答-回復特性に相関が認められた点で成果が得られた。CNTの結晶化度が高い(G/D比が大きい)と、応答-回復に優れるが感度が低く、その結晶化度が低い(G/D比が小さい)と、応答-回復が遅いが感度が高くなる傾向にあった。この成果の信憑性は、微細加工技術による櫛歯電極上に炭化水素系有機化合物であるフォトレジストを被覆した後に、不活性雰囲気で熱分解させて作成したパイロポリマーのNO_2ガス吸着現象において同様の相関が認められたため、本研究の成果の妥当性が示された。 (3)CNTの表面にWO_3を硝酸熱分解法で担持させたCNT-WO_3センサにおいてCNT単独よりも約4倍程度の感度の向上が認められた点で大きな成果であり、p-n接合による空間電荷層の厚みが感度向上に寄与する点で学術的にも意義深いため、今後、走査トンネルスペクトロスコピーによる電子密度分布測定による測定を実施することで、さらなるNO_2に対するCNTの感度向上が期待できる。
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