Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
本年度の成果概要を以下に示す. (1)半導体生産システムを対象とした高性能なルールの獲得 大規模動的な生産環境である半導体生産システムにおいて,高性能なリアルタイムスケジューリングのための優先規則(ディスパッチング・ルール)をニューラルネットワークで構成する方法を検討した.スケジューリングの目的をサイクルタイムの最小化とし,小規模問題を学習事例として,SA法を適用してニューラルネットワークの結合加重を探索した.ここでのニューラルネットワークは,万能近似器であるシグモイド関数を出力関数にもつ構造とした.大規模未学習問題への汎化能力を確保するため,生産システムの規模の変化に応じて調整可能な目標サイクルタイムを設定して学習する方法を考案した.この方法によって,大規模動的な半導体生産システムにおいて高性能な優先規則を作成できることを,従来提案されているルールとの比較実験によって確認した. (2)高性能なニューラルネットワークからの理解可能なルールの抽出 上述した方法で得られたニューラルネットワークから,理解可能で高性能な優先規則を抽出した.まず,得られたニューラルネットワークを用いたリアルタイムスケジューリングを行いながら,その入出力事例を多数収集した.収集した事例からのルール抽出のためのニューラルネットワークとして,product unitを出力関数に持つ構造のネットワークを用意し,忘却つき構造学習法によって簡素なルールを抽出した.その結果,簡素化しすぎると性能が悪化するが,忘却の程度を適度に調整して簡素化すると,むしろ大規模問題に対する汎化能力が向上し,なおかつ,`ある程度理解可能な単項式型の優先規則を抽出できることを確認した.それによれば,サイクルタイムを小さくするには,目標サイクルタイムを基準としたスラック値が小さいほど,また,残りサイクル時間の推定値が大きいほど優先度を高くすることが有効であると解釈することが出来た.
|