Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Research Abstract |
本研究は着雪・着氷を有する円柱状構造物に発現する流力振動現象に関して,振動応答特性および発現メカニズムの解明と振動防止法の確立を目的として行ったものである.具体的には,風洞自由振動実験による流力振動のモデル実験,水路強制振動実験によるフローパターンの可視化観測実験並びに数値シミュレーション解析を実施し,流力振動応答特性の解明および発現メカニズムの検討を行った.なお,得られた結果は本研究課題においてその基礎となる着雪・着氷を有しない場合の円柱状構造物における流力振動現象についてが大部分である.本研究により得られた結果の第一は,円柱の流力振動時における円柱表面の変動圧力分布の振動1周期における変化と円柱からはく離するせん断層の挙動および後流に形成されるカルマン渦列の形成との対応を明らかにし,流力振動の発現メカニズムを明らかにしたことである.結果の第二は,円柱状構造物における流力振動現象の制御手法として円柱背面に柔軟性の高いフレキシブルシートを設置する制御手法を考案し,その制御効果を検証したことである.実験の結果,流力振動の制御効果が極めて高いフレキシブルシートの設置条件を見出すことができた.またフレキシブルシートによる制御における最大の特徴は,フレキシブルシートが円柱後方で半円筒形状に変化し,その形状およびシートの柔軟性が流力振動の制御に対して極めて効果的に作用することである.この特徴により主流の風方向が変化した場合においても,流力振動の制御効果は減少することなく,広範囲な風方向に対する流力振動の制御が可能となることを見出した.
|