Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
本研究では,アイススラリーの流動および融解挙動を把握することを目的として,実験的に検討を行った。本年度は,さらに微細な管路を用いて層流および乱流域での流動特性の把握を行うとともに,熱伝達係数の測定を行った。エタノール水溶液を用いたアイススラリーを試料とした。測定装置の管径は昨年度まで用いた直径10mmよりさらに微細な直径4.25mmの管路とした。実験では,測定区間の1mにおけるアイススラリーの圧力損失を測定し,これからアイススラリーの管摩擦係数を算出した。実験条件として,Re数を層流域である1000および1500と乱流域である4500から7500とした。またIPFを0%から15%の間で変化させた。その結果,層流域での流動特性として,IPFの増加とともに管摩擦係数が増加する傾向がある一方,乱流域では,管摩擦係数の値は,IPFの変化の影響をほとんど受けないことがわかった。さらに,直径10mmの配管と比較すると,4.25mmの場合には,層流域でのIPFの増加に対する管摩擦係数の増加の割合が減少すること,乱流域でも,10mmの場合より管摩擦係数が減少することがわかった。これは,管壁と氷粒子層の間に形成される液体層が管径によらず同程度の大きさとなるために,管径が小さくなるほど相対的にその割合が高くなるため,管摩擦係数が減少する傾向となるものと思われる。また,ヒーターで配管を加熱して壁面温度と加熱量を測定することにより熱伝達係数の計測を行ったところ,層流域では,IPFの増加とともに熱伝達係数が増加するのに対し,乱流域では熱伝達係数がIPFの変化にほとんど影響を受けないことがわかった。また,Nu数を用いて管径が10mmの場合と比較すると,管径が小さくなるほど熱伝達係数が小さくなる傾向があることがわかった。流動特性と同様,壁面に形成される液体層の影響が強く出るものと思われる。
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